蒼の時間
6,7年前から僕のヒーリングを受けていた女性がいた。横浜にいるときは月に1度ほど、岩手に越してきてからも数ヶ月に1度東京からわざわざ来てくれていた。その方は末期のガンだったがわりと元気で、うちに来るのをいつも楽しみにしてくれていました。あの大地震の時もうちに滞在していて「こんな体験もうできないわね、いい思い出になったわ」と、話していたことを思い出します。
最後に会ったのは昨年の10月、年に1度の長野でのお籠りをした帰りに入院先の会津若松の病院へお見舞に立ち寄った。もうベッドから自力では起き上がれない状態だったが、手を握ると不思議なことにすうっと起き上がることができ満面の笑顔で喜んでいた。「大丈夫だから、心配しないでゆっくりね、」と言うと、うなずきながら「でも、もう行きたいんだ・・」と言っていた。そして11月8日お亡くなりになったことを知らされた。
先日家族で岩井崎の海岸に磯遊びにでかけた。途中電話が鳴り出るとその女性のご主人、「今一ノ関まで来てます。お会いしたいんで今から行きます。」と、東京から奥さんのご実家の会津若松経由で車を飛ばしてきた。今千厩からまた30分かかるところにいることを告げたがそれでも行きますよと、1時間後海で遊んでる間に到着し久しぶりの再会、まさかこんなところで会うとは思いもしないが、僕とカミさんとご主人と海と空と磯で遊んでる子どもたちを眺めながらなにを話すでもなくなんとなくそれまでの思い出を語っていました。20分もたたない時間で、「じゃあ行きます。お会いできて良かった。もし彼女が先生のところに降りてきてなにか話すようなことがあったら教えてくださいね。」と言ってご主人は東京へと帰っていきました。
海の青と空の青でおおいつくされたような”青の時間”を故人を偲びながら過ごした。そしてまた”蒼の時間”というのもある。それは昼の青さから夜の蒼さへ夜の蒼さから朝の藍さへと変る時間のこと、その狭間、今生からあの世へとそのまたあの世へとかわるような色、きっと彼女もあの蒼へと還っていったような気がしました。
| 固定リンク


コメント