寒さほんばん
いちばん寒い時期が来た。
今までが暖かく楽すぎたというのもあるが、今夜から明日がとくに寒いらしくマイナス10℃だとさ。今週は要注意、近所の一人暮らしのばあちゃんたちにも注意喚起してある。とにかくここを乗り切ってね、と。
そんないちばん寒いときに隣町では奇祭がある。それは水かけ祭り。年男を中心に数百人が町をかけぬける…さらしに短パンで…冷たい水がこれでもかとぶっかけられて、冷たいのかどうかも麻痺してしまうほど、寒ければ寒いほど男衆の身体から湯気が立ち上り壮観だという。
僕も数年前に一度だけ参加した。いい歳で独身だったいとこがはやく嫁をもらえるようにとの願掛けでいとこたちみんなで走った。おばさんの"わたしはおばあちゃんって言われずに死んでしまうのね〜"という切実な声を聞いたら、やるしかないなと。で、願掛けは功をなしていとこは翌年に結婚が決まりかわいい娘もできて、おばさんもほっとしたろう…。
しかし、その弟、妹もまだ未婚なまま、どうしたことかと、また走るしかないのかと考えていたが今年も中止だと、これ以上は年寄りのなんとかになってしまうので考えものだ。
走りきった後は、世話人の方々の家の前を流れる川に入れとの号令、興奮状態のまま川に腰まで浸かり数人で円陣を組むと橋の上からまた氷のような水が町の人たちによってぶっかけられる。あーこのまま死んでもおかしくないなって気持ちになりかけたところで終了。もうやりたくない!と思うが、しばらくするとあの極限状態がなつかしくやりたくなるから人間ってバカだなと思う。
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